先月、オンラインで開催された「第8回多様な学び実践・研究フォーラム」の分科会の中で文科省の方より、OECDの「Education 2030プロジェクト」についての話があったのですが、それについて説明すると、とってもお固い文章になってしまいそうなので、カット(笑)その中で「エージェンシー」という言葉が印象に残ったので、その話を。
「エージェンシー」と聞くと、私なんかはつい「代理店」とか映画「マトリックス」のエージェントを思い出してしまうのですが(笑)実際、訳すのがなかなか難しいらしく、新しい用語を作った国もあるらしいです。あちこちに説明されているのはこんな感じです。
・変化を起こすために、自分で目標を設定し、振り返り、責任をもって行動する能力
「形作られるのを待つよりも、自分で形作ることである。誰かが決めたり選んだりしたことを受け入れることよりも、自分で決定したり、選択することである。」(OECD 2019)との説明もあります。
ときどき国際的な学力比較で話題になる「PISA」というテストがありますが、それをやっているOECDが2030年という近未来において、子どもたちに求められるであろう中心的な能力としているのが、この「エージェンシー」なのです。
これを聞いて私が思ったことは、「これ、そのままデモクラティックスクールでやってることじゃないの!」です。大人が決めたカリキュラムはなく、日々何をするのかは生徒本人が決める。そして、決して好き勝手なのではなく、責任を伴う自由。(結末は自分が受け入れ、それが次の選択へとつながるという学びのサイクル)私たちが大切にしていることは、ちゃんと国際的に未来を見据えて動いている人たちの間では重要なことだと認識されていたのだなあ、と嬉しくなった次第です。
しかし、現在進行形の「現場」や省庁での認識は、まだまだこれに遠い状況であることも、フォーラムの中で再認識しましたが。早く追いついてこないかなあ!(スタッフ:きょうこ)